子どもの「避難所の“音”問題」に備えよう|音に敏感な子どもは避難場所や災害時にどう過ごす?

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耳を押さえる子どものイラスト 災害対策

普段の生活の中で「急に音がするとパニックになる」「運動会の大きな音が苦手」など、『』に関するお子さんの悩みはありますか?
子どもに限らず、多くの人が気にならないような何気ない音でも、不安や苦痛を感じる人もいます。

特に子どもの場合は、大人に比べて経験が少ない分、「聞いたことのない音」が生活に溢れています。
普段から『音』が苦手な子どもにとって、「知らない音」は更に不安が大きくなることもあります。

避難場所や災害時の環境では、どうでしょうか?
避難場所には大勢の人々の声がしたり、災害時には大きなサイレンが鳴ったり、様々な『』が想定されます。

もしもの時に、『音』に敏感なお子さんが安心して過ごせる環境づくりのポイントをご紹介します。

1. 静かな避難スペースを確保する

避難所内には大勢の人が集まります。
過去の災害時には、子どもの騒いだり泣く声、他の避難者の声、足音やいびき、テレビの音が気になったと報告がされています。
避難所では、様々な音が混じり合い、予測がつかず突然聞こえてくるできる音環境であるとされます。

災害時という不安の中、更なる不安を増やさないためにも、できる限り音の少ないエリアを設けることが大切です。

多くの地域で体育館が避難所として設定されているかと思います。
少し学生時代の体育の時間を思い出してみてください。
体育館で声が大きく響いたり、ボールが床についた振動が響いたりした経験ありませんか?
普段暮らしているお家とは違い、体育館のような広い施設は音が響きやすく、床の振動が伝わりやすくなります。

被災地の避難生活における音環境の問題と、その対策に関する研究を行っている福島大学の永幡幸司氏が『避難生活における音問題』を発表されています。

この中では、床に実技用のマット工業用断熱材を敷いて、その上一面に毛布を敷き詰める対策が紹介されています。
この対策で、足音の振動やガヤガヤ感が軽減されたそうです。

他にも吸音性能を有するポリエステル不織布を用いたパーテーションも提案されています。

2. 耳栓やノイズキャンセリングヘッドホンの準備

持ち物として、『耳栓』や『ノイズキャンセリングヘッドホン』を用意しておくこともおすすめです。
過剰に聞こえる音をシャットアウトし、リラックスできる環境が作れます。

ただし、警報音など避難に必要な音もあるので、「全て聞こえない状態」には気をつけましょう。
ほとんど聞こえない状態になる時には、近くの人が肩を叩いて知らせるなど、音以外でも本人に伝わる対策は必ずしておきましょう。

耳栓やノイズキャンセリングヘッドホンなどは、避難所に事前に準備しておくこともおすすめです。

3. 事前に避難訓練を行う

災害時は予期せぬ非常事態なので、事前にできることは準備をしておきましょう。
初めてのことは見通しがなく、不安が倍増してしまう可能性があるので、「初めて」が少なくなるように、避難所の環境や避難時の音など、事前に確認のできるものは、お子さんと一緒に確認をしましょう。

実際にご自宅から避難所へ歩いてみたり、動画サイトでサイレンの音を聞いてみたりすることもおすすめです。

特に音が苦手なお子さんにとって、警報音やスピーカーでのアナウンスなど、予期しない大きな音は特に大きなストレスとなります。
事前にできる対策をしておきましょう。
音を聞く練習をする時には、「これから大きな音が鳴るよ」など事前に予告をしてから聞くと、見通しが付くので、不安なお子さんも聞きやすいかと思います。

5. 気持ちへの配慮

予期せぬ災害時、更に大きな音が鳴る環境の中では、お子さんの不安はより一層大きくなるかと思います。
お子さんが少しでも落ち着けるよう、安心感を与えるアイテムを用意しておくことがおすすめです。

「いつもと違う」非常事態の中で、「いつものもの」は安心感につながりやすいかと思います。
普段よく見ている絵本、お気に入りの毛布など、お子さんが安心するアイテムを避難

心身を健康に保つには、適切なストレス解消が大切です。
避難所では体操やダンスの時間などが設けられていることもあるので、積極的に参加をしてみましょう。
周りの被災した方に迷惑をかけない範囲であれば、趣味を楽しむのも良いでしょう。
カードゲームなどを避難バックに準備しておくのも良いですね。

6. 情報提供と周囲との情報共有

避難所では「音」が苦手な子どもがいることを、周囲の人に理解をしてもらい、協力を得ることも重要です。
直接はお話をしづらいこともあるかと思いますが、避難所のスタッフや周囲の人へ伝えることも大切です。

お話をすることが難しい場合は、掲示物などを使うことも一つの手段かと思います。
可能であれば、配慮のポイントを具体的に共有していきましょう。


子どもたちが安全で安心できる環境を整えることは、子どもの身体的・精神的健康を守るために不可欠です。

小さな配慮が、大きな安心感と信頼につながっていきます。
もしもの時のために、「その子」の安心をお子さんと一緒に考えていくのはどうですか?

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